講演会

平成30年5月24日スタディーグループ清歯塾で大阪歯科大学口腔衛生学講座 教授 三宅達郎先生「わが国の口腔保健・歯科医療の現状から将来の方向性を考える」という演題の講演を聞きました。初めにわが国の小児患者の齲蝕が激減しているという報告に関して、調査母体数がかなり少ないことを指摘していました。私の診療室では小児の齲蝕数は報告よりかなり多いと思っていましたので、納得しました。また、小児期に齲蝕の多かった現在の40台~50台の世代が高齢者になるころには、歯科医師が足りなくなる位治療が大変になるとの事でした。私も同感です。巷では、歯科医師過剰と言われていますが、歯科医師国家試験で合格者を絞られ、若い歯科医師数が激減しています。

また高齢者の齲蝕対策として高濃度フッ素を推奨していました。しかし日本では1,500ppmが上限で、海外では5,000ppmが普通に販売されているとの事。高齢者は口腔乾燥が進み、また身体能力の低下により自身の口腔ケアが満足にできない状態です。日本では未だにフッ素に対する誤解が多く、当院でもフッ素塗布を拒否される患者様がいらっしゃいます。そのような患者様への教育も必要であると感じました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です